資格なし
日陰者。
ただひたすら己れを呪う。
お前に楽しむ資格はない。
お前に喜ぶ資格はない。
馬鹿みたいにびっこひきながら、苦悶の表情を浮かべている自分に気づいた。
お前に苦しむ資格はない。
仕事中、集中している自分がいた。
お前みたいな不純な屑が集中してときを忘れようなんて…。そんな資格お前にはない。
お前は、出来るだけ時を細かく刻み、瞬間瞬間を怒りと後悔と絶望と恐怖で満たさなければならない。
日陰者が絶対にやってはいけないこと、それは期待すること。
一瞬何かを手に入れそうになっても、それは単なる妄想に過ぎぬ。次の瞬間、期待は絶望に変わる。
もういい加減そのことに気づかなければならない。
一体何年生きているんだ?全く学習能力のない阿呆だ。
お前が望むこと。
それは絶対に実現しないこと。
お前が恐れること。
それこそがお前に与えられた現実。
怒りたければ怒ればいい。
そして、思いっきり電柱を殴ればいい。
拳をコンクリートに打ち付ければいい。
それがお前に許された発散方法。ストレスを解消しようとするほど痛みを抱えねばならぬ。それこそがお前の人生なのだから。
一息つく暇があったら、さっさと後悔しろ。さっさと恨め。さっさと羨め。
休んでいる暇はない。寛ぐ暇はない。
お前に許されているのは、一刻も早い死を祈ること。
それを忘れてはならない。