失望と希望

週前半は骨盤を回す意識。しかし、張りは一向にとれず、後半は上半身を右に傾けて歩いた。だが、それでもびっこひきと張りが無くならない。

 

股関節の詰まりも悪化しているような感じ。

 

内臓なのか…でも内臓だったらどう意識すれば良いのか…。

 

もう身体全体が狂ってしまっているのだろう…。

 

昨晩、世界陸上のリレーを見た。

 

かつては自分もあんな風に、身体の傾きとか、そんな事意識せずに全力で走れていた。

 

それが、たった一度の故障によって、今や真っ直ぐ歩くことすら出来ない。

 

「もう無理だな」

 

今朝、起床して、自分が空っぽなことに気づいた。

あるのは仕事の憂鬱のみ。

 

「一体何のために生き続けなきゃならんのか…」

 

しばらく起き上がれなかった。

 

掃除をしながら、身体の傾きを意識する。

 

「もしかするともっと尻の穴が右を向くように意識すれば歩けるかも」

 

もう無駄だと思いながらも、可能性にかけて、昼過ぎに果物を買いに五キロ先のホームセンターへ向かう。

 

上半身を左に傾けながら。

 

「俺の身体こんなに曲がっているのかな」

 

そのくらい傾ける。

 

確かに張りは悪化していないものの…これからずっと傾けて生活しなきゃならないのか。

 

目的地に着いたあと、人混みの中を歩く。

 

身体を傾けても明らかに違和感がある。

 

伸展制限によるものもあるのだが、着地のときの感覚が変。

 

以前から感じていた違和感だが、これが何なのか、感覚を研ぎ澄まして身体の状況を確かめる。

 

すると、骨盤の倒れ具合、すなわち前傾後傾の左右差が酷すぎることに気づく。

 

左股関節がずっと後傾している。

 

本来は足が出るときに前傾しなければならないのに、左だけ背中が丸まって足が出ている。

これは以前セラピストに指摘されたこと。

 

「身体の傾きと言うよりは、骨盤の後傾が原因なのではないか…」

 

だが、どうやって前傾させるのか?

 

分かる範囲で、左足を出すときに、背中が反るように歩いてみると、何となく左右差が少なくなるような気がする。

 

しかし、この歩き方では、足を積極的に挙げなければならない。今まで膝をピンと伸ばしたまま出していたが、その意識だと成立しない。

 

いや待てよ、寧ろ足は挙げなきゃならないのではないか?と発想の転換

 

すぐに以前立ち読みした、みやすのんき氏の著書が思い出され、近くの本屋へ直行。

 

そして目当ての本をパラパラめくってみると…。

「足は半円を描くように前に出すことで腸腰筋が働く。真っ直ぐ伸ばしたまま振り上げる意識だと大腿直筋が働く」とある。

 

「やっぱりそうか」

 

要は北朝鮮軍の行進のように足をあげる意識だと、骨盤は後傾したままのため、大腿直筋が働いてしまうようだ。いつのまにか、自分も北朝鮮軍のような出し方をしていた。

 

何故か右足側は股関節が屈曲出来ていたが、左側は間違った意識のまま骨盤後傾で足が出ていたようだ。

 

すぐに意識を変えて、膝は曲げて半円を描くように出して歩く。

 

これだけで、着目するポイントが全く変わる。

 

今までは伸展時に意識があったが、実はそこは重要じゃなくて、ちゃんと前傾させて足が出ているかどうかがポイントになる。

 

しっかり前傾させて足を出せたときは確かにスムーズ。だが、意識していないと前傾出来ずに足が出てしまい、そのときはちぐはぐになる。

 

「こっちがポイントだったか…」

 

以前もこんな歩き方だったかも知れない。

 

そして、色々な謎…

・他人よりも歩幅が広いのに遅い

・左側は腸腰筋が使えていない

・左足を出すときに左肩甲骨を内転させるとスムーズになる

の説明がつく。

 

また一つ間違いに気づくことが出来た。

あとはこれで股関節が改善してくれるか?

 

しばらく様子を見てみよう。