メカニズム

金曜の夜、深夜残業ギリギリ手前まで仕事をする。

夜に通路を歩いていると、正面から歩いてくる従業員が危ないものを避けるように自分をかわす。

 

休憩中、先輩と話している時の姿勢が完全に狂っているのに気づく。

 

左半身だけ前傾している。

 

歩いて帰るも、全身がおかしい。

どう頑張っても両足が右前を向いてしまう。

いつものパターンだが、こうなるともうバランスの取りようがない。

びっこひきは酷くなるし、膝の向きがおかしいので膝が削れる。

最近はそれに加えて肩の痛みも馬鹿に出来なくなっている。

 

一歩一歩変な振動を伴っているので、肩に悪影響が及んでいるものと思われる。

 

怒りが爆発し、何度か電柱を殴る。

 

「お前さえいなければ。お前さえ俺じゃなければ」

 

前日にも殴っていて、少し拳が腫れている。

 

怒っても怒っても、全く微動だにしない電柱。

まるで何をやっても変わらない股関節のようだ。

 

肩の痛みが気になり、腕を振って歩いてみると、まるで左半身が麻痺しているかのように、左右で感覚が全然違う。

そして、休憩中に気づいた上半身の意味不明な傾きが、歩いているときにも全く修正されずに歩いていたことに気づく。

 

足の向きがおかしくなるのは、この影響が大きそうだ。

 

仕事中の姿勢。

心当たりとしては、やはり便秘。

特に左下腹部にガスがたまって、苦しいので自然と左の骨盤が後ろへ倒れている。

この状態で姿勢が固まってしまうのか。

 

でも、便秘じゃなくてもこうなることもある。

 

一向に訳がわからない。

 

 

 

精神の限界

前へ進みたいのに後ろへ下がる。

足を上げたいのに下がる。

 

こんな状態でどうやって生活しろと言うんだ。

 

もう走れなくても歩けなくても旅行に行けなくてもいい。

 

とにかく死んでくれ。頼むから死んでくれ。もう辛い。俺よ、頼むから死んでくれ。もういいから死んでくれ。

こんな最悪な世界。

早く死んでくれ。

資格なし

日陰者。

 

ただひたすら己れを呪う。

 

お前に楽しむ資格はない。

お前に喜ぶ資格はない。

 

馬鹿みたいにびっこひきながら、苦悶の表情を浮かべている自分に気づいた。

お前に苦しむ資格はない。

 

仕事中、集中している自分がいた。

お前みたいな不純な屑が集中してときを忘れようなんて…。そんな資格お前にはない。

お前は、出来るだけ時を細かく刻み、瞬間瞬間を怒りと後悔と絶望と恐怖で満たさなければならない。

 

日陰者が絶対にやってはいけないこと、それは期待すること。

 

一瞬何かを手に入れそうになっても、それは単なる妄想に過ぎぬ。次の瞬間、期待は絶望に変わる。

もういい加減そのことに気づかなければならない。

一体何年生きているんだ?全く学習能力のない阿呆だ。

 

お前が望むこと。

それは絶対に実現しないこと。

 

お前が恐れること。

それこそがお前に与えられた現実。

 

怒りたければ怒ればいい。

そして、思いっきり電柱を殴ればいい。

拳をコンクリートに打ち付ければいい。

それがお前に許された発散方法。ストレスを解消しようとするほど痛みを抱えねばならぬ。それこそがお前の人生なのだから。

 

一息つく暇があったら、さっさと後悔しろ。さっさと恨め。さっさと羨め。

休んでいる暇はない。寛ぐ暇はない。

 

お前に許されているのは、一刻も早い死を祈ること。

それを忘れてはならない。

募る怒り

イライラが募る。

 

脚が言うことを聞かない。

 

上げるべきタイミングで下がる。

脳ではこうしたいと思うのだが、身体が逆の動きをしてしまう。

 

もう修正は不可能なのだろう。

一生不気味な格好でせいかつしなければならないのだろう。

 

認めたくはなかったが…。生き甲斐や楽しみを失ったと言うことだ。

 

あんなに大切にしていたものを失った。

 

氾濫する情報に翻弄されて…。

 

デマを垂れ流す屑ども。無責任な屑どもによって人生を失った。

 

また九州に遠征したかった。

もっと色々な大会に出たかった。

駅伝に出たかった。

もっと走って夏を楽しみたかった。

 

もっとファッションを楽しみたかった。

もっと旅行したかった。

 

しかし、あの半年で全て変わってしまった。

 

もう全てを諦めて、みっともない醜態を晒しながら、恥とやり場のない怒りを抱えながら、残りの人生を生き続けなければならぬ。

 

地獄だ。

 

早く死がやって来るのを祈るしかない。

 

ただただ苦痛に耐えながら、日陰者として死を祈りながら生きる、もうそれしかやれることがない。

 

神様よ…。

何故俺を生かす?

 

もっと生かすべき人間がいるだろう?

 

 

馬鹿

いい加減死ねよ俺。

 

馬鹿な歩き方。

生きる価値なし。

 

あんなに痛い思いしたのに、学習能力ゼロ。

結局また同じ歩き方をしていやがる。

自分の身体の馬鹿さに失望。

 

何でまた痛みが引いた?

もうぶっ壊れて無くなればよかったのに。

 

あんなくそデブでもくそじじいでも出来ることが全く出来ない。

何故なのかもわからない。

 

見た目ばかりの糞みたいな情報ばかり垂れ流して、散々正解を教えてくれようとすらしてくれない。

自分の利益や名声のために会ったこともない赤の他人を平気で騙して銭もうけに勤しむ馬鹿ども。

他人を騙してイイね稼ぎしてる人間の屑。

 

悩みにつけこんで金だけとって、本気で悩んでいる人を食い物にしか考えない馬鹿ども。

 

変人を見るみたいな目で他人を眺めて、一体何が楽しい?

 

世の中ってこんなに屑だらけだったのか。

 

生きるって、世の中がいかに屑なのかを知ることだったのか…。

て言うか、それが人生だったとして、そんなこと知ってどうするんだ?

 

全て終わってる。

全てに期待出来ない。

あるのは目の前の欲を満たすことだけ。

 

全てに期待出来ないのに一人前に欲求だけはある。

 

死にたくないよー死にたくないよー、痛いの嫌だよーっ、てアホ面晒しながら何年生きるつもりだ?

 

お前プライド無いの?

 

考えれば考えるほど自分のくそ加減に嫌気がさす。

 

 

 

 

股関節破壊

帰宅時、身体が斜めにならないように堪えて歩いたところ、股関節の痛みが増悪。

一日経てば…と考えたが、徐々に間接が動かなくなり硬直。

全く伸展が出来なくなってしまった。

 

これでは歩くのも困難。

 

とうとう唯一の運動であった散歩も出来なくなった。

 

まるで骨が曲がってくっついているような違和感。片足重心も激痛で出来ない。

 

病院行こうか…だが、結論は見えている。

 

もう、ここまで来てしまうと手の施しようがない。

 

そう、人生終わった。

 

終わったよ、お前の人生。

泣いてもわめいても終わった。

 

残念だったな。

一生後悔して生きるんだな。

一生あきらめて生きるんだな。

一生嫉妬して生きるんだな。

一生卑屈なまま生きるんだな。

一生苦しめ。

地獄

今日も死なず。

ただ間抜けなリズムを刻んで。

 

「グッドン。グッドン。グッドン」

 

朝起きて、トイレへ行く。

グッドン。グッドン。

 

家を出て数歩目には、

グッドン。グッドン。

 

改札を通って、

グッドン。グッドン。

 

電車を降りて、

グッドン。グッドン。

 

会社への早歩きの時にも、

グッドン。グッドン。

 

今日のお腹はいい感じだ。

グッドン。グッドン。

 

お茶を汲みに行く。

グッドン。グッドン。

 

さあ帰ろう。

グッドン。グッドン。

 

人を追い越すときにも、

グッドン。グッドン。

 

試しに晩飯を抜いてみても、

グッドン。グッドン。

 

猛暑でも、

グッドン。グッドン。

 

治療後数歩目には、

グッドン。グッドン。

 

雨が降ってきた。

グッドン。グッドン。

 

いい加減にしろや!

グッドン。グッドン。

 

死ね、屑。くそったれ。ボケ。

グッドン。グッドン。

 

思いっきり殴る。

グッドン。グッドン。

 

起きてから寝るまで、ずっとこのリズムが付きまとう。

 

俺の間抜けな人生、間抜けな人間性を物語っている。

 

一体どうすればいいんだ?

グッドン。グッドン。

 

何故何も応えてくれぬ?

グッドン。グッドン。

 

苦しい。

 

何も出来ない。何もさせてくれない。

こいつさえいなければ。

 

お前さえいなければ。

 

神様。もういいです。

もう懲り懲りです。

こんな人生。もう終わりでいいです。

早く閉じてしまって下さい。